低悪性度T1a-b cN0乳がんは腋窩郭清省略可能

リンパ節転移陰性、pT1a-b、悪性度I-IIの女性乳がん患者1543例を対象に、腋窩病期分類と腋窩郭清を省略した場合の長期転帰を前向き観察研究で検討。対象例の94.0％に乳房温存術、残りに乳房切除術を施行した。術後は、58.1％に補助放射線療法、11.9％に補助内分泌療法を実施したが、31.5％には補助療法を実施しなかった。 追跡調査中央値15.5年後、6.4％が対側乳がんを発症し、16.5％が再発した。初再発は、局所再発116例、領域再発47例、遠隔再発59例だった。15年後の乳がん特異的生存率は、93.7％で、補助放射線療法を受けた患者と受けなかった患者では、全生存または乳がん特異的生存に差は無かった。患者の3.0％のみに腋窩再発があり、1.0％が局所再発だった。 ...