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双極性障害の薬物療法、過去20年で大きく変化

2020年6月2日  American Journal of Psychiatry

1997-2016年の全米外来医療調査(National Ambulatory Medical Care Surveys)データを用いて、双極性障害に対する外来での薬物療法(気分安定薬、第1世代と第2世代の抗精神病薬、抗うつ薬)の過去20年間の傾向を検討した。 その結果、双極性障害の外来患者に対する抗精神病薬の処方率は1997-2000年の12.4%から2013-16年に51.4%へ増加(調整オッズ比5.05、95%CI 3.65-7.01)、一方で、気分安定薬の処方率は62.3%から26.4%へ減少した(同0.18、0.13-0.27)。抗うつ薬の処方率は1997-2000年47.0%、2013-16年57.5%に増加した。このほか、気分安定薬を併用しない抗うつ薬の処方率は17.9%から40.9%と大幅に増加した(同2.88、2.06-4.03)。 ■この記事に対する有識者のコメント 菊山裕貴 大阪医科薬科大学 神経精神医学教室・大阪精神医学研究所 新阿武山病院 これは主剤として何が使われているかというデータではなく、併用も含まれており、抗うつ薬が57.5%も単剤で使用されているわけ...