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コロナウイルス患者への非侵襲的換気と医療者の感染リスク

2020年6月2日  Annals of Internal Medicine

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などのコロナウイルス感染症患者に実施する酸素投与アプローチによる患者転帰改善効果と医療従事者のコロナウイルス感染リスクをリビングシステマティックレビューで検討。 MEDLINE、Cochrane Libraryなどのデータベース21件から、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、COVID-19または低酸素血症性呼吸不全患者を対象に異なる酸素供給アプローチ[非侵襲的換気(CPAP、BiPAP、HFNC)、侵襲的換気(経気管チューブまたは気管切開)、標準酸素療法、機械的換気非実施]を検討した論文を抽出し、レビューした。 論文123編を適格としたが、重要な交絡因子を調整した試験はわずか5編(COVID-19対象1編、SARS対象3編、MERS対象1編)だった。COVID-19入院患者を対象とした試験では、非侵襲的換気の方が侵襲的機械換気よりも死亡率がやや高かったが、別の試験2編(MERS対象1編、SARS対象1編)では非侵襲的換気の方が死亡率が低かった(科学的根拠の確実性:非常に低い)。SARS対象論文2編から、非侵襲的...