Ad5ベクター化COVID-19ワクチン、P1で安全性良好

新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）株のスパイク糖タンパクを発現する組換えアデノウイルス5型（Ad5）ベクターを用いたワクチンの安全性、忍容性および免疫原性を第I相単施設非盲検無作為化用量漸増試験で検討した。中国・武漢の健康成人108例（平均年齢36.3歳）をウイルス粒子別の3用量群（低用量・中用量・高用量）に1対1対1の割合で割り付け、接種後7日間の有害事象と28日間の抗体反応を評価した。 その結果、ワクチン接種後7日以内に何らかの副作用が報告されたのは、低用量群83％、中用量群83％、高用量群75％だった。投与部位の副作用では疼痛（54％）がもっとも多く、全身性の副作用では発熱（46％）、疲労（44％）、頭痛（39％）、筋肉痛（17％）が多かった。全群とも有害事象のほとんどは軽度ないし中等度だった。ワクチン接種28日以内に重篤な有害事象の報告はなかった。ELISA抗体と中和抗体は14日目に有意に増加し、28日目がピークだった。特異的T細胞応答はワクチン接種後14日目がピークだった。 ...