多発性硬化症で脳心血管疾患リスク上昇

イングランドの多発性硬化症（MS）患者1万2251例と年齢、性別などでマッチさせた非患者（7万2572人）を対象に、MSと大血管イベントと死亡のリスクとの関連を住民ベースの後ろ向きコホート研究で検討した。 その結果、非患者と比べたMS患者のハザード比は、急性冠症候群1.28（95％CI 1.09-1.51）、脳血管疾患1.59（同1.32-1.92）、末梢動脈疾患を含む大血管疾患1.32（同1.15-1.52）、全死亡3.46（同3.28-3.65）、心血管死1.47（同1.27-1.71）だった。脂質低下薬（主にスタチン）による治療で死亡率は低下した。 ...