1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 黒人にCOVID-19院内死亡率増加と独立の関連見られず

黒人にCOVID-19院内死亡率増加と独立の関連見られず

2020年6月7日  New England Journal of Medicine

米国ルイジアナ州統合医療システムOchsner Health(非ヒスパニック系黒人31%、非ヒスパニック系白人65%)のデータを用いて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院率と院内死亡率の人種差を後ろ向きコホート研究で検討。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)陽性者3481例(黒人70.4%、白人29.6%)を解析対象とした。主要評価項目は、入院と院内死亡とした。 その結果、COVID-19による入院患者1382例(SARS-CoV-2陽性者の39.7%)のうち76.9%が黒人だった。多変量解析で、黒人、高齢、チャールソン併存疾患指数高スコアに入院のオッズ上昇との関連が示された。COVID-19で死亡した326例のうち70.6%が黒人だった。調整後の生存時間解析では、院内死亡増加との関連を示す変数に、高齢、呼吸数増加、静脈血中の乳酸値、クレアチニンまたはプロカルシトニン値の上昇または血小板数またはリンパ球数低値があった。しかし、黒人に院内死亡率増加との独立の関連は見られなかった(白人に対する死亡ハザード比0.89、95%CI 0.68-1.17)。 ...