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抗がん剤治療にCOVID-19死亡リスクとの関連見られず

2020年6月10日  Lancet

英国で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患したがん患者の特徴と転帰を前向き観察研究で検討。UK Coronavirus Cancer Monitoring Project(UKCCMP)臨床レジストリに登録したCOVID-19に罹患したがん患者800例を解析対象とした。主要評価項目は、全身死亡率または退院とした。 52%がCOVID-19の疾患経過が軽度で、28%が死亡した。死亡リスクと有意な関連が見られた因子に、加齢(オッズ比9.42、P<0.0001)、男性(同1.67、P=0.003)、高血圧(同1.95、P<0.0003)や心血管疾患(同2.32、P<0.0003)などの他の併存疾患があった。35%がRT-PCR検査で新型コロナウイルス陽性が確定する前4週間以内に細胞毒性化学療法を受けていた。 過去4週間以内に化学療法を受けたがん患者(同1.18、P=0.380)としばらく化学療法を受けていないがん患者との間で、年齢、性別、併存疾患を調整後のCOVID-19死亡率に有意差はなかった。このほか、過去4週間以内に免疫療法、ホルモン療法、標的治療、放射線治療を受けた...