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がん患者のCOVID-19重症化の危険因子を特定

2020年6月11日  Lancet

中国・湖北省武漢市の医療機関9施設で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患したがん患者の臨床的特徴とCOVID-19重症化の危険因子を後ろ向きコホート研究で検討。2020年1月13日から3月18日の間に入院した18歳以上のCOVID-19患者を悪性固形腫瘍または悪性血液疾患がある患者232例と年齢や性別、併存疾患などでマッチさせた非がん患者519例に分けて比較した。追跡期間中央値は、がん患者29日間、非がん患者27日間だった。 がん患者は、非がん患者よりCOVID-19重症化の傾向が強かった(64% vs. 32%、オッズ比3.61、95%CI 2.59-5.04)。非がん患者で報告されている危険因子(高齢、IL-6値上昇、プロカルシトニン値上昇、Dダイマー値上昇、リンパ球数減少など)が、がん患者でも確認された。このほか、病期分類進行(オッズ比2.60、95%CI 1.05-6.43、P=0.039)、TNFα(同1.22、1.01-1.47、P=0.037)、NT-proBNP上昇(同1.65、1.03-2.78、P=0.032)、CD4陽性T細胞減少(同0.84、0...