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PIDへの造血細胞移植、移植後AIC発症の危険因子

2020年6月12日  専門誌ピックアップ

1987-2018年に造血細胞移植(HCT)を施行した原発性免疫不全症(PID)患児502例を対象に、造血細胞移植後の自己免疫性血球減少症(AIC)の発生率、危険因子および転帰を後ろ向き研究で検討した。 その結果、造血細胞移植後のAIC発症率は9%で、発症までの期間中央値は6.5カ月だった。単変量解析でアレムツズマブ、急性および慢性移植片対宿主病(GvHD)などがHCT後のAIC発症との有意な関連を示し、多変量解析ではアレムツズマブに造血細胞移植後のAIC発症との独立の関連が見られた(部分分布ハザード比9.0、95%CI 1.50-54.0、P=0.02)。コルチコステロイドおよび高用量免疫グロブリン静注(IVIG)での寛解達成率は50%だった。追跡期間中央値5.8年時の生存患者での完全寛解達成率は87%だった。リツキシマブ投与患者17例のうち7例でBリンパ球回復が見られ、5例がBリンパ球低値持続によりIVIG置換を継続し、2例が2回目の造血細胞移植を受け、3例が死亡した。 ...