野生型PTEN患者でWWP1のがん感受性確認

International Cowden ConsortiumのCowden病緩和診断基準を満たした、PTEN過誤腫症候群（PHTS）関連表現型を有する野生型PTEN患者431例を対象に、E3ユビキチンリガーゼWWP1の生殖細胞系列変異が腫瘍抑制遺伝子PTENに及ぼす影響を前向きコホート研究で検討した。 その結果、優性表現型としてオリゴポリポーシスを有する血縁関係のない患者126例中5例（4％）にWWP1生殖細胞系列変異が確認された。特にWWP1 K740NおよびN745SアレルのWWP1生殖細胞系列変異は、がんゲノムアトラス（TCGA）データセット内の散発性がん有病率が高い非PHTS患者群に多く見られた（オッズ比1.5、95％CI 1.1-2.1、P＝0.01）。細胞モデルおよびマウスモデルでの検証で、優性なWWP1変異による機能獲得が酵素の異常活性をもたらし、その結果PTENが不活性化され、PI3Kの成長促進シグナル伝達が異常に活性化された。 ...