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未治療HIV患者の結核、全身治療で有害事象増加

2020年7月1日  New England Journal of Medicine

コートジボワール、ウガンダ、カンボジア、ベトナムで、抗レトロウイルス療法(ART)を実施していないCD4+T細胞数が100個/mm3未満のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染患者1047例を対象に、結核に対するrifampin、イソニアジドなどを用いた経験的全身治療と検査に基づく治療(検査ガイド群)の効果を検討した(STATIS ANRS 12290試験)。 その結果、主要複合評価項目に規定した全死亡または侵襲性細菌性疾患(100人年当たりの初発イベント数として算出)の発生率は、24週時で全身治療群19.4、検査ガイド群20.3(調整後ハザード比0.95、95%CI 0.63-1.44)、48週時ではそれぞれ12.8、13.3だった(同0.97、0.67-1.40)。24週時の結核の割合は全身治療群3.0%、検査ガイド群17.9%と全身治療群の方が低かったが(同0.15、0.09-0.26)、グレード3-4の薬剤関連有害事象(AE)の発生率は17.4%、7.2%と全身治療群の方が高かった(同2.57、1.75-3.78)。重篤な有害事象発生率も全身治療群で高かった。 ...