マスクのSARS-CoV-2感染予防効果、根拠は未だ不確か

医療現場および地域社会で、呼吸器系ウイルス感染予防に対するN95マスク、外科手術用マスク、布マスクの有効性をliving rapid reviewで検討。無作為化比較試験18件および観察研究21件（対象計3万3867例）を対象とした。 N95マスクの再利用または延長使用を評価した論文はなく、SARSコロナウイルス2（SARS-CoV-2）に関する科学的根拠は、重大な欠点のある観察研究わずか2件だった。観察研究では、市中でのマスク使用によって重症急性呼吸器症候群ウイルス1（SARS-CoV-1）感染リスクが低下した可能性があるとされた。高度または中等度リスクの医療現場では、SARS-CoV-1および中東呼吸器症候群ウイルス感染リスクは、マスク使用によって低下し、医療用マスクよりN95マスクの方がリスクが低下したことが考えられたが、SARS-CoV-2への適用性は不確かだった。 ...