MS患者のCOVID-19、重症化の危険因子に年齢、重症度、肥満

フランスで、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に罹患した多発性硬化症（MS）患者の臨床的特徴と転帰およびCOVID-19重症化関連因子を後ろ向き観察研究で検討（Covisep registry）。主要評価項目は、7段階の順序尺度（1点：活動に制限のない非入院～7点：死亡）で評価したCOVID-19重症度のカットオフ値3点（入院中だが、酸素補給の必要性がない）とした。 MS患者347例（平均年齢44.6歳、249例が女性、平均有病期間13.5年）を解析対象とした。73例（21.0％）がCOVID-19重症度スコア3点以上、3.5％がCOVID-19のため死亡した。総合障害度尺度（Expanded Disability Severity Scale＝EDSS）スコア中央値は2.0点で、284例（81.8％）に疾患修飾療法（DMT）を実施していた。DMT非実施例の方が、DMT実施例よりもCOVID-19重症度スコア3点以上の割合が高かった（46.0％ vs. 15.5％、P＜0.001）。多変量ロジスティック回帰モデルで、年齢（10年ごとのオッズ比1.9、95％CI 1.4-2....