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自己拡張型大動脈弁Portico、有効性は同等も安全性に懸念

2020年7月8日  Lancet

高リスクまたは超高リスクの重症大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁置換術を施行する患者750例を対象に、自己拡張型弁(商品名Portico)の安全性と有効性を非劣性無作為化試験で市販の生体弁と比較した(PORTICO IDE試験)。 その結果、Portico群は市販の生体弁群に比べて、30日時の主要安全性評価項目(全死因死亡、後遺障害を伴う脳卒中、輸血を要する生命を脅かす出血、透析を要する急性腎障害、主要血管合併症の複合)発生率が高かった[13.8% vs. 9.6%、絶対差4.2、95%CI -0.4-8.8(信頼上限8.1%)、非劣性P=0.034、優越性P=0.071]。1年時の主要有効性評価項目(全死因死亡と後遺障害を伴う脳卒中のいずれか)発生率は、両群で同等だった[Portico群14.8% vs. 市販の生体弁群13.4%、差1.5、95%CI -3.6-6.5(信頼上限5.7%)、非劣性P=0.0058、優越性P=0.50]。 ...