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多系統萎縮症とDLBの鑑別に脳髄液中のαSynとNFLが有用

2020年7月10日  専門誌ピックアップ

初期の多系統萎縮症(MSA)患者24例とマッチさせた健常者14例を対象に、脳脊髄液(CSF)中のαシヌクレイン(αSyn)オリゴマーおよびニューロフィラメント軽鎖(NFL)のMSAマーカーとしての有用性を検証した。 ELISA法での解析の結果、NFL値はMSA群で著しく高く、健常群と完全に分離できた。PMCAでMSA群の全検体がαSyn陽性だったが、健常群では反応が見られなかった。初期MSA患者38例、パーキンソン病(PD)患者16例、レビー小体型認知症(DLB)患者13例、健常者15例からなる検証コホートでもNFL値によりMSA患者を健常者から完全に分離でき、NFL値はMSA群に比べPD群およびDLB群で有意に低かった。PMCAで全健常者にαSyn反応がなかったが、2例を除くMSA患者では陽性だった。全PD患者および2例を除くDLB患者もαSyn陽性だったが、反応速度がMSA患者とは大きく異なった。 ...