鎌状赤血球症のヒドロキシ尿素、用量漸増で転帰良好

サハラ以南のアフリカで、鎌状赤血球症小児患者187例を対象に、ヒドロキシ尿素の固定用量投与と最大耐用量までの漸増投与の効果および安全性を無作為化二重盲検試験で比較（NOHARM MTD試験）。1日当たりの平均用量は、固定用量群19.2±1.8mg/kg、用量漸増群29.5±3.6mg/kgだった。 固定用量群に比べ用量漸増群で臨床イベント数が有意に低下した時点を試験終了とした。終了時のヘモグロビン値9.0g/dL以上または胎児ヘモグロビン値20％以上の達成率は用量漸増群86％、固定用量群37％だった（P＜0.001）。用量漸増群で固定用量群に比べ鎌状赤血球関連有害事象（発生率比0.43、95％CI 0.34-0.54）、血管閉塞性疼痛発作（同0.43、0.34-0.56）、急性胸部症候群または肺炎（同0.27、0.11-0.56）、輸血（同0.30、0.20-0.43）、入院（同0.21、0.13-0.34）の発生率が低かった。用量制限毒性は両群同等で、重度の好中球減少や血小板減少は見られなかった。 ...