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造血幹細胞移植の死亡予測因子に血流感染と抗菌薬投与遅延

2020年7月11日  Chest

造血幹細胞移植(HSCT)患者1086例の入院データ(入院2751件)を用いて、血流感染の発生および抗菌薬投与の遅延が患者の院内転帰に及ぼす影響を後ろ向きコホート研究で検討。血液培養陽性から抗菌薬初回投与までの時間が24時間を超えた場合、適切な抗菌薬治療遅延の可能性ありと定義した。 入院395件(14.4%)で血流感染を認め、このうち44件(11.1%)で適切な抗菌薬治療遅延の可能性があると考えられた。死亡率は、血流感染がある入院の方が血流感染がない入院よりも高く(23% vs. 4.5%、P<0.001)、適切な抗菌薬治療遅延の可能性がある入院の方が遅延がない入院よりも高かった(48% vs. 20%、P<0.001)。血流感染(オッズ比8.14、95%CI 5.06-13.1、P<0.001)、抗菌薬治療遅延の可能性(同13.8、5.27-35.9、P<0.001)が死亡の独立予測因子だった。 ...