スペインの全国COVID-19検査、無症状者の3分の1が陽性（2020/7/17訂正）

スペインで、2020年4月27日から5月11日にかけて、全国および地域別のSARSコロナウイルス2（SARS-CoV-2）血清有病率を推定した（ENE-COVID研究）。 50の県、2つの自治都市から抽出し、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の症状（発熱、悪寒、倦怠感など）に関するアンケート調査に回答した6万1075例に簡易迅速抗体検査、さらに同意が得られた参加者に血液検体を用いて免疫測定検査を実施した。5万1958例を迅速検査および免疫測定検査の解析対象とした。 その結果、迅速検査の血清陽性率は5.0％、免疫測定では4.6％で、特異度-感度の範囲は3.7％（両検査陽性）から6.2％（いずれかの検査陽性）となり、性差はなく、10歳未満の小児は血清陽性率が低かった（簡易迅速検査で3.1％未満）。マドリッド周辺は陽性率が高く（10％超）、沿岸地域は低い（3％未満）など、地理的なばらつきが大きかった。 検査のための来院14日以上前にPCR検査陽性だった195例の血清陽性率は、87.6％（両検査陽性）から91.8％（いずれかの検査陽性）だった。嗅覚障害または3症状以上がある7273...