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重症COVID-19にトシリズマブ併用で死亡リスク減

2020年7月19日  専門誌ピックアップ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による重症肺炎に対し標準治療を受けたイタリアの18歳以上の入院患者544例を対象に、トシリズマブの併用が侵襲性機械的換気と死亡のリスクを低下するかを後ろ向き観察コホート研究で評価。全例を標準治療(酸素吸入、ヒドロキシクロロキン、アジスロマイシン、抗レトロウイルス薬、低分子量ヘパリンの投与など)で治療し、非無作為に選択した患者にトシリズマブを併用した。 その結果、機械的換気を必要とした患者は標準治療単独群16%、トシリズマブ群18%(P=0.41)、死亡した患者は20%、7%(P<0.0001)だった。年齢や性別、臓器障害指標ベースラインのSOFAスコアなどで調整後、トシリズマブ併用が機械的換気および死亡のリスク低下と関連を示した(調整後ハザード比0.61、95%CI 0.40-0.92、P=0.020)。新たな感染症合併率は、トシリズマブ群13%、標準治療群4%だった(P<0.0001)。 ...