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非がん患者への緩和ケアで医療利用率低下

2020年7月21日  British Medical Journal

非がん疾患患者の死亡6カ月前に新たに開始した緩和ケアと医療サービス利用の関連を住民対象マッチドコホート研究で検討。2011-15年、カナダ・オンタリオ州のがん死亡患者と非がん疾患死亡患者の計11万3540例を対象とした。 慢性臓器不全(心不全、肝硬変、脳卒中など)による非がん疾患死亡患者で、緩和ケアを実施した患者は実施しなかった患者よりも救急外来受診率(1人年当たりの粗率1.9 vs. 2.9、調整率比0.88、95%CI 0.85-0.91)、入院率(同6.1 vs. 8.7、0.88、0.86-0.91)、集中治療室入室率(同1.4 vs. 2.9、0.59、0.56-0.62)が低かった。終末期の認知症患者全体では、緩和ケア実施に救急外来受診率(同1.2 vs. 1.3、1.06、1.01-1.12)と入院率(同3.6 vs. 2.8、1.33、1.27-1.39)の増加との関連が見られたが、介護施設ではなく地域で暮らす終末期の認知症患者では医療サービスの利用と緩和ケアに関連は見られなかった。 ...