taper-slipステムの股関節置換、再置換の危険因子を特定

表面を研磨したテーパースリップのセメント固定大腿骨ステムを用いた初回人工股関節全置換術（THR）29万9019件を対象に、術後のステム周囲大腿骨骨折に対する再置換施行の危険因子を後ろ向きコホート研究で検討した。 追跡期間中央値3.1年時、1055件にステム周囲大腿骨骨折のため再置換を実施した。ステム周囲大腿骨骨折増加と関連を示す変数は、加齢（ハザード比1.02/歳）、術中骨折（ハザード比2.57、95％CI 1.42-4.66）、卵形（同1.96、1.22-3.16）および円形の断面形状（同9.58、2.29-40.12）、オフセットの延長（1.07/mm）、大きなヘッドサイズ（1.04/mm）、2012-16年に実施した人工股関節全置換（ハザード比1.45、95％CI 1.18-1.78）、コバルトクロム合金製ステム（同6.7、3.0-15.4）、低粘度セメントを用いたコバルトクロム合金製ステム（同22.88、9.90-52.85）だった。 ...