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多系統萎縮症患者の半数に嚥下時の近位食道収縮異常

2020年7月26日  The Laryngoscope

東京大学附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の研究者らが、多系統萎縮症(MSA)患者の食道運動障害を後ろ向きに検討。ビデオ嚥下造影検査を受けたMSA患者37例(年齢中央値63歳、59%が小脳性運動失調主体の病型)とマッチさせた対照22例(老人性喉頭があるがMSAのない65歳以上の高齢者)を比較した。 その結果、MSA患者18例(49%)に嚥下時の近位食道収縮の異常(abnormal deglutitive proximal esophageal contraction:ADPEC)が認められた。疾患重症度(P=0.028)と食道内貯留(intra-esophageal stasis:IES、P=0.046)にADPEC発生リスク増加との関連が認められた。MSA患者は対照よりもIES有病率が有意に高かった(95% vs. 46%、P<0.001)。疾患の重症度とIESにADPECの発症との有意な関連を認めた(P<0.05)。 ...