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妊娠初期の妊娠高血圧腎症検診が有益

2020年7月27日  American Journal of Obstetrics and Gynecology

英国で、妊娠第1三半期にルーチンで実施する妊娠高血圧腎症検診の臨床的有効性を検討。英国国立医療技術評価機構(NICE)の指針を用いた検診プログラム(介入前コホート、7720例)と妊娠第1三半期の母体の危険因子、血圧、ドプラ検査の子宮動脈拍動指数などを組み合わせたFetal Medical Foundation(FMF)のアルゴリズムを用いた検診プログラム(介入後コホート、4841例)による妊娠高血圧腎症発症率を比較した。NICE検診群の高リスク者にはアスピリン75mg、FMF検診群の高リスク者には同剤150mgを処方した。 その結果、FMF検診群はNICE検診群よりも検診陽性率が有意に低く(8.2% vs. 16.1%、オッズ比0.50、95%CI 0.41-0.53)、高リスク者のアスピリン使用率が高かった(99.0% vs. 28.9%、同241.6、89.6-652.0)。FMFアルゴリズムは早産妊娠高血圧腎症の識別に優れ、スクリーニング評価指標が一様に改善した(AUC 0.846、95%CI 0.778-0.915、P<0.001)。 ...