1日1-2杯の飲酒が中高年の認知機能に良い？

隔年の認知機能検査を3回以上受検した米国成人1万9887人（平均年齢61.8歳）を対象に、中高年期の少量ないし中等量（女性は週8杯未満、男性は週15杯未満）の飲酒と認知機能の関連を前向きコホート研究で検討。精神状態、単語想起、語彙力の各スコアおよび精神状態と単語想起の合計スコアに基づき、認知機能の軌跡と年間変化率を評価した。 生涯非飲酒者と比べると、少量ないし中等量の飲酒に総合認知能力（オッズ比0.66、95％CI 0.59-0.74）、精神状態（同0.71、0.63-0.81）、単語想起（同0.74、0.69-0.80）、語彙力（同0.64、0.56-0.74）と有意な関連が見られた（いずれもP＜0.001）。さらに、総合認知能力低下の年間低下率の減少（β係数0.04、95％CI 0.02-0.07、P＝0.002）、精神状態（同0.02、0.01-0.03、P＝0.002）、単語想起（同0.02、0.01-0.04、P＝0.01）、語彙力（同0.01、0.00-0.03、P＝0.08）との関連が認められた。精神状態の変化（交互作用のP＝0.02）に人種・民族による有意な差が見られ...