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政府の食生活指針は世界の健康・環境目標満たさず

2020年7月30日  British Medical Journal

85カ国の「食品を基準とした食生活指針」(FBDG)による健康と環境への影響をモデリング研究で分析。世界保健機関(WHO)による推奨とEAT-ランセット委員会による持続可能な食糧システムから見た健康的な食生活に関する推奨に沿った指針を採用した場合と比較した。 その結果、各国のFBDGによって若年死亡率が平均15%減少したが、環境資源の需要の変化にはばらつきがあった(温室効果ガス排出量は平均13%削減、地域別で-34%から35%)。85カ国中83カ国(98%)のFBDGが世界的な健康・環境目標1項目以上を満たしていなかった。FBDGの34%が非感染性疾患に関する課題を満たしておらず、ほとんど(67-87%)がパリ協定やその他の環境目標に達していなかった。WHO推奨指針による健康と環境の変化はFBDGとほぼ同じだったのに対し、EAT-ランセット委員会の推奨指針では若年死亡率がFBDGより34%低下し、温室効果ガス排出削減は3倍以上だった。例えば、英国、米国および中国のFBDGは気候変動、土地利用、淡水、窒素の目標を満たしておらず、EATランセット委員会の推奨に沿ったガイドラインを採用する...