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世界のIBS診断率、Rome III基準とIV基準で大きな差

2020年8月4日  専門誌ピックアップ

Rome III基準またはRome IV基準で診断した成人の過敏性腸症候群(IBS)有病率を報告した横断試験(57試験、計42万3362例)を対象に、世界のIBS有病率を系統的レビューとメタ解析で検討した。 その結果、統合IBS有病率は、Rome III基準を用いた53試験(38カ国、39万5385例)で9.2%(I2=99.7%)、Rome IV基準を用いた6試験(34カ国、8万2476例)で3.8%(I2=96.6%)だった。 IBSのサブタイプは、Rome III基準では混合型(IBS-M)が最も多かった(IBS患者の33.8%、対象者全体では3.7%)が、Rome IV基準では下痢型(IBS-D)が多かった(IBS患者の31.5%、対象者全体では1.4%)。IBSの有病率は、女性の方が男性よりも高かった(12.0% vs. 8.6%、オッズ比1.46、95%CI 1.33-1.59)。各国のIBS有病率には大きなばらつきがあり、このばらつきは、試験で同じ診断基準、同じ特定方法を用いた場合でも一貫して見られた。 ...