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COVID-19死亡率改善の根拠がある薬剤はステロイドのみ

2020年8月8日  British Medical Journal

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の各種薬物治療の効果をリビングシステマティックレビューとネットワークメタ解析で評価。米国疾病対策予防センター(CDC)COVID-19研究論文データベースから抽出した無作為化比較試験23件を対象とした。 ほとんどの比較試験でバイアスリスク(盲検化の欠如)があったりデータが不精確だったりしたため、科学的根拠の確実性は非常に低かった。グルココルチコイドが、対照群と比較して死亡抑制の科学的根拠が得られた唯一の薬物治療で、患者1000例当たりのリスク差が、標準治療との比較で-37例(中等度の確実性)、機械的換気との比較で-31例(中等度の確実性)だった。この推定は直接的な根拠を基にしている(標準治療と比較したグルココルチコイドのネットワーク推定値は、ネットワークが不均一なため正確性が低かった)。 標準治療よりも症状持続時間が短縮すると考えられた薬剤は、ヒドロキシクロロキン(平均差-4.5日、低度の確実性低度)、remdesivir(-2.6日、中等度の確実性)、ロピナビル・リトナビル(-1.2日、低度の確実性)の3剤だった。ヒドロキシクロロキンに他...