HER2変異肺腺がんにpyrotinibが有効で安全

プラチナ製剤を中心とした化学療法治療歴のあるIIIBまたはIV期HER2変異陽性肺腺がん患者60例を対象に、経口チロシンキナーゼ阻害薬pyrotinibの有効性と安全性を前向き多施設共同非盲検単群第II相試験で評価した。 データカットオフ時に独立審査委員会が評価した客観的奏効率は30.0％で、HER2変異陽性患者の全サブグループで客観的奏効率が良好だった。脳転移がある患者とない患者の客観的奏効率は同等で（25.0％ vs． 31.3％）、奏効期間中央値は6.9カ月だった。無増悪生存期間中央値は6.9カ月で、全生存期間中央値は14.4カ月だった。患者の28.3％に治療によるグレード3または4の有害事象が発生し、最も多かった有害事象は下痢だった（20.0％、いずれもグレード3）。治療による死亡はなかった。 ...