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尿路上皮がん、FGFR3変異あると白金系化学療法の効果低い

2020年8月23日  European Urology

尿路上皮がん患者の線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)遺伝子変異と白金系化学療法の効果の関連を検討。術前補助化学療法を実施した筋層浸潤膀胱がん(MIBC)患者72例(NAC)、1次治療で白金系化学療法を実施した転移性進行尿路上皮がん患者74例(M1コホート)、The Cancer Genome Atlas(TCGA)に登録されたMIBC患者108例のコホート3件を対象とした。 その結果、NACコホートではFGFR3変異があると無再発生存期間(RFS)が不良だったが(ハザード比2.74、P=0.044)、全生存期間(OS)との関連は見られなかった。M1コホートでは、FGFR3変異があると肺転移および非局所リンパ節腫脹の発生率が上昇した。FGFR3変異患者では、白金系化学療法の効果は低かったが(37% vs. 49%、P=0.056)、PFSとOSに変異陰性患者との有意差はなかった。TCGAコホートでは、術前化学療法を実施したFGFR3変異陽性患者でRFSが短く、化学療法未実施患者ではRFSおよびOSが長かった。 ...