1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. SARS-CoV-2遺伝子変異が重症度に関連

SARS-CoV-2遺伝子変異が重症度に関連

2020年8月26日  Lancet

シンガポールの公立病院7施設で、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)ゲノムのオープンリーディングフレーム8領域に382ヌクレオチド欠失(Δ382)を有する変異体が感染症の臨床像に及ぼす影響を検討。2020年1月22日から3月21日の間に、SARS-CoV-2感染患者131例を登録した。 その結果、92例(70%)は野生型ウイルス感染、10例(8%)が野生型ウイルス+Δ382変異型ウイルスの重複感染、29例(22%)はΔ382変異型のみの感染だった。主要評価項目に規定した酸素吸入を要する低酸素血症の発症率は、Δ382変異型群(0%)の方が野生型感染の群(28%)よりも低かった(絶対差28%)。年齢と併存疾患の有無で調整後、Δ382変異型のみ感染群は、野生型ウイルスのみ感染群と比較して、酸素吸入を要する低酸素血症の発症オッズが低かった(調整後オッズ比0.07、95%CI 0.00-0.48)。 ...