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アスピリン服用で高齢者の消化管出血リスク上昇

2020年9月3日  専門誌ピックアップ

70歳以上の地域在住者1万9114例を対象にアスピリンの一次予防効果を検討した無作為化比較試験(ASPREE試験)のデータを用いて、アスピリン服用者の消化管(GI)大出血(輸血、入院、手術、死亡のいずれかに至る出血)の発生率、危険因子および絶対リスクを検討した。 中央値4.7年(8万8389人年)の追跡で、上部GI出血はアスピリン群で89件、プラセボ群で48件(ハザード比1.87、95%CI 1.32-2.66、P<0.01)、下部GI出血は73件、54件発生し(同1.36、0.96-1.94、P=0.08)、全体ではアスピリン群が60%多いことが示された。多変量解析で、年齢、喫煙、高血圧、慢性腎臓病、肥満に出血リスク増加との関連を認めた。出血の5年絶対リスクは、70歳のアスピリン非服用者で0.25%、危険因子がある80歳のアスピリン服用者で5.03%だった。 ...