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トロポニン値がCOVID-19院内死亡に関連

2020年9月4日  専門誌ピックアップ

イタリアで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)白人入院患者614例(平均67歳、男性70.8%)を対象に、血漿トロポニン値の上昇で検出される心筋障害の発現頻度と予後予測能を多施設横断研究で検討した。トロポニン値上昇の定義は、正常値の99パーセンタイル以上とした。 その結果、対象患者の24.1%が入院中に死亡した。トロポニン値上昇は、278例(45.3%)に認められた。トロポニン値が上昇しなかった患者と比べると、トロポニン値が上昇した患者は高齢(平均64.0歳 vs. 71.3歳、P<0.001)で、併存疾患の有病率が高かった(高血圧[50.5% vs. 65.9%、P<0.001]、心不全[7.2% vs. 22.8%、P<0.001]、冠動脈疾患[15.0% vs. 31.5%、P<0.001]、心房細動[9.9% vs. 24.3%、P<0.001])。トロポニン値上昇が見られた患者では院内死亡率が高かったが(37% vs. 13%、ハザード比1.71、95%CI 1.13-2.59、多変量コックス回帰分析によるP=0.01)、併発心疾患とは無関係だった。 このほか、トロ...