角膜曲率測定前の人工涙液点眼、測定値に影響

白内障手術を予定している患者80例123眼を対象に、高粘度または低粘度の人工涙液点眼による角膜曲率測定値への影響を前向き無作為化クロスオーバー試験で検討した。患者をドライアイ群とドライアイのない正常眼群に分け、角膜曲率を点眼前および点眼の30秒後、2分後、5分後に測定した。 その結果、正常眼群およびドライアイ群ともに高粘度および低粘度の人工涙液点眼後に測定値の変動性が統計的有意に増加し（P＜0.01）、変動性はベースライン値と点眼後30秒時の値で最も大きく、経時的に小さくなった。測定値の変動性は、正常眼群に比べドライアイ群で大きいと考えられた。0.5D超の乱視度数変化の発生率は正常眼群13.2％、ドライアイ群34.4％だった。 ...