COVID-19入院小児の1割に多臓器系炎症性症候群

英国で19歳未満の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）入院患651例（年齢中央値4.6歳、生後12カ月未満35％、男児56％）を対象に、その臨床像と集中治療、死亡および多臓器系炎症性症候群（MIS-C）発症の関連因子を多施設前向き観察コホート研究で検討した。 患児は白人57％、南アジア人12％、黒人10％で、42％に併存疾患があった。臨床像として全身性の皮膚・腸粘膜症状クラスターが認められ、これは世界保健機関（WHO）のMIS-C基準に該当した。18％が集中治療を要し、多変量解析の結果、月齢1カ月未満（オッズ比3.21、95％CI 1.36-7.66、P＝0.008）、年齢10-14歳（3.23、1.55-6.99、P＝0.002）、黒人（2.82、1.41-5.57、P＝0.003）が集中治療との関連を示した。入院中に6例（1％）が死亡し、その全例に重篤な併存疾患があった。 WHOのMIS-C基準を満たす患児（11％）は、年齢が高めで（年齢中央値10.7歳 vs. 1.6歳）、非白人の比率が高かった（64％ vs. 42％、P＝0.004）。MIS-C患児は集中治療を要する...