術中の1回換気量を減らしても術後肺合併症は減らず

豪州の第三次病院で、2時間以上の大手術（心臓・胸部外科と頭蓋内の手術を除く）を施行する40歳以上の患者を対象に、術中の1回換気量を減らすことで従来の換気量と比較して術後肺合併症が減少するかどうかを検討する評価者盲検無作為化臨床試験を実施した。 無作為化した1236例のうち、1206例（98.9％）が試験を完了した（平均年齢63.5歳、女性40.9％、腹部手術56.4％）。主要評価項目に規定した術後7日以内の術後肺合併症は、低換気群（6mL/kg）の38％、従来換気群（10mL/kg）の39％に発生した（差－1.3％、95％CI －6.8％-4.2％、リスク比0.97、95％CI 0.84-1.11、P＝0.64）。副次的評価項目に有意差は見られなかった。 ...