網膜前膜患者は片眼で物を見る動作多い

網膜前膜（ERM）成人患者135例を対象に、物を見やすくするために行う片眼閉眼との関連を後ろ向き医療記録レビューで検討。成人斜視20項目（AS-20）質問票の1項目「物を見やすくするために片方の目を覆うか閉じる」に、124例が時々または頻繁に片眼閉眼を行う、11例が行わない（対照群）と回答した。 その結果、片眼閉眼の29％が両眼干渉（binocular interference、複視や斜視はないが片眼ずつ閉眼を行うこと）と、27％が中心視-周辺視野闘争（CPR）型の複視（dragged fovea diplopia）と、44％がその他（主に斜視）だった。片眼閉眼なし患者群と比べると、両眼干渉群でAS-20質問票の読書機能（95 vs. 62、平均差22、95％CI 7-27、P＝0.007）および一般機能（89 vs. 68、同23、13-34、P＝0.01）に関する生活の質が低かった。CPR型複視群に比べ両眼干渉群で悪い方の眼の視力の中央値が低く（0.50logMAR vs. 0.30logMAR、平均差0.13logMAR、0.00-0.25logMAR、P＝0.03）、眼間差が...