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米国民のSARS-CoV-2抗体陽性率は推定1割未満

2020年10月7日  Lancet

米国内の透析施設約1300施設の検体検査を実施する中央検査機関から、2020年7月に透析治療を受けた成人患者2万8503例の残存血漿検体を無作為に抽出。全米の透析患者および成人のSARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)血清陽性率を推算した。 調査対象標本の年齢、性別、人種・民族の分布は米国の透析人口とほぼ同じだったが、米国の成人全体と比較すると、高齢者、男性、黒人・ヒスパニック系居住エリア住民の割合が高かった。SARS-CoV-2血清陽性率は8.0%で、米国透析人口に標準化すると8.3%、米国成人人口に標準化すると9.3%だった。人口10万人当たりの血清陽性率と症例数を比較すると、血清陽性者の9.2%が診断を受けた。 血清陽性のオッズは、非ヒスパニック系黒人(オッズ比:3.9、95%CI 3.4-4.6)やヒスパニック系(同2.3、1.9-2.6)の居住地域住民の方が非ヒスパニック系白人が多い居住地域住民よりも高く、人口密度が最高五分位群の州の方が最低五分位群の州よりも高かった(同10.3、8.7-12.2)。このほか、移動制限が課された時期に職場への通勤が5%以上減少した州...