1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. SARS-CoV-2の中枢神経系浸潤の根拠得られず

SARS-CoV-2の中枢神経系浸潤の根拠得られず

2020年10月12日  専門誌ピックアップ

SARSコロナウイスル2(SARS-CoV-2)陽性で神経症状がある入院患者6例を対象に、CSFバイオマーカー測定を用いて中枢神経系感染、炎症、障害の根拠が得られるか検討した。 その結果、SARS-CoV-2 RNAが検出されたのは、血漿中が2例(サイクル閾値(Ct)35.0-37.0)、CSF中に低濃度で3例(Ct 37.2、38.0、39.0)だったが、CSFについては2回目のrtPCRアッセイでは検出されなかった。CSFネオプテリン(中央値43.0 nmol/L)とβ2-ミクログロブリン(中央値3.1 mg/L)はいずれの患者でも増加した。IgGインデックス(0.39)、アルブミン比(5.35)、CSF白血球数(3 cells/μL未満)の中央値はすべて正常であったが、CSF NfLは2例で上昇が見られた。CSF炎症マーカーに異常なパターンが認められ、可溶性マーカーが上昇した一方で、白血球反応やその他の中枢神経系ウイルス感染に典型的な免疫学的特徴は見られなかった。著者らは、今回の初期仮説はSARS-CoV-2の中枢神経系浸潤を中心としたものだったが、SARS-CoV-2が中枢神...