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虫垂炎の抗菌薬療法、切除術に非劣性

2020年10月16日  New England Journal of Medicine

米国25施設で、虫垂炎成人患者1552例(414例に虫垂結石あり)を対象に実臨床下の非盲検無作為化非劣性試験を実施し、抗菌薬療法(10日間コース)と虫垂切除術を比較。776例を抗菌薬投与群(47%は入院せず)、776例を虫垂切除術施行群(96%が腹腔鏡下切除術)に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、EQ-5D質問票で評価した30日後の健康状態(スコア範囲0~1点で、スコアが高いほど健康状態良好を示す)で、非劣性マージンを0.05ポイントと規定した。抗菌薬群の90日以内の虫垂切除術および両群の合併症発症率を副次評価項目とし、虫垂結石の有無別に解析した。 その結果、30日後時のEQ-5Dスコア(平均差0.01ポイント、95%CI −0.001-0.03)から、虫垂切除術に対する抗菌薬療法の非劣性が示された。90日以内に抗菌薬群の29%に虫垂切除術を施行した(虫垂結石がある患者の41%、虫垂結石がない患者の25%を含む)。合併症は、抗菌薬群の方が虫垂切除術群よりも多かったが(100例当たり8.1 vs. 3.5件、発生率比2.28、95%CI 1.30-3.98)、抗菌薬群の方が高率だっ...