腸腰筋指数を用いてEVAR後の死亡予測スコアを開発

慈恵医科大学血管外科の大木隆生氏らが、サルコペニアの評価指標、腸腰筋指数（psoas muscle index：PMI）を用いてステントグラフト内挿術（EVAR）後の短期・中期全死亡予測スコアを開発。腹部大動脈瘤患者310例の転帰を後ろ向きに評価し、予測精度を検証した。 全死因死亡率は1年8.8％、3年23.5％、5年32.8％だった。抽出コホート（103例）で年齢、瘤径、推算糸球体濾過量（eGFR）、PMIに全死因死亡との関連を認めた。高齢（75歳）、大型動脈瘤（65mm）、eGFR低値（30mL/分/1.73m2）、PMI低値（男性48.2cm2/m2、女性36.8cm2/m2）を合計したものをサルコペニア動脈瘤スコア（Sarcopenia Aneurysm Score：SAS）と定義した。検証コホート（207例）で、SASは他の予後スコアに比べて優れた死亡予測能を示した（5年死亡予測の受信者動作特性曲線下面積：Glasgow Aneurysm Score 0.731、modified Leiden Score 0.718、Comorbidity Severity Score 0...