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Ph陽性ALLにダサチニブ+ブリナツモマブで生存率改善

2020年10月31日  New England Journal of Medicine

フィラデルフィア染色体(Ph)陽性急性リンパ性白血病(ALL)成人患者63例(年齢中央値54歳)を対象に、一次治療としてのダサチニブ+ブリナツモマブの有効性を第II相単群非盲検試験で検証した。 その結果、被験者の98%が完全寛解を得た。ダサチニブによる寛解導入療法終了時(Day 85)、29%が分子遺伝学的寛解を得た。この割合はブリナツモマブ2サイクル後に60%まで上昇し、その後はサイクル数が増加するに伴い上昇した。追跡期間中央値18カ月時の全生存率は95%、無病生存率は88%だった。無病生存率は、IKZF1欠失に加え、さらに遺伝子異常がある(CDKN2AまたはCDKN2B、PAX5、またはIKZF1plus)患者の方が低かった。寛解導入療法中に微小残存病変が増加した患者6例でABL1変異が検出されたが、この変異はいずれもブリナツモマブ投与で消失した。6例が再発した。全体で、グレード3以上の有害事象が21件認められた。24例に同種幹細胞移植を実施し、死亡1例(4%)は移植によるものだっただった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただ...