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中等症COVID-19、トシリズマブで死亡リスク低下の報告

2020年11月3日  JAMA Internal Medicine

フランスの大学病院9施設で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による肺炎に対するトシリズマブの効果を標準治療と比較する医師主導多施設非盲検ベイズ法無作為化臨床試験を実施。酸素3L/分の吸入を要するが、機械的換気実施や集中治療室への入室がないCOVID-19入院患者130例(年齢中央値64歳、32%が女性)を対象とした。 その結果、主要評価項目に規定した4日目のWHO-CPS(世界保健機関の臨床増悪尺度)スコア5点超を達成したのは、トシリズマブ群12例、標準治療群19例(事後絶対リスク差[ARD]中央値-9.0%、90%信用区間[CrI]-21.0-3.1)、ARDが陰性となる事後確率は89.0%で、事前に定義した有効性閾値95%を達成しなかった。14日目に非侵襲的換気または機械的換気を要した患者または死亡した患者は、トシリズマブ群(24%)の方が標準治療群(36%)より少なく(95%信頼区間-28-4%、事後ハザード比中央値0.58、90%CrI 0.33-1.00)、ハザード比が1未満となる事後確率は95.0%で、事前に定義した有効性閾値を達成した。 機械的換気または死亡...