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骨粗鬆症薬テリパラチドで骨肉腫リスク上昇せず

2020年11月5日  専門誌ピックアップ

米国で2003-16年に骨肉腫の診断を受けたがんレジストリ登録患者1173例を対象に、骨粗鬆症薬テリパラチドと骨肉腫の関連を検討(Osteosarcoma Surveillance Study)。患者の平均年齢は61歳、53%が男性、84%が白人、5%がヒスパニック系だった。米国の40歳以上の患者の100万人当たりの年間骨肉腫発症(自然発生率)は約2.5例だった。 患者または代理人が報告した薬剤曝露歴を電子医療記録で確認した結果、3例が骨肉腫診断前にテリパラチドを使用していた。自然発生率に基づくテリパラチド使用患者の骨肉腫症の期待罹患数は4.17例で、標準化罹患比は0.72(90%CI 0.20-1.86)となった。骨肉腫発症が疑われる危険因子保有率は放射線治療実施19%、骨ページェット病既往歴4%だった。 ■この記事に対する有識者のコメント 小宮靖弘 国立紫香楽病院 整形外科・リウマチ科医長 「骨折の危険性の高い重度の骨粗鬆症」に対して、最初に骨形成促進薬テリパラチドを使い、その後に骨吸収抑制薬に変更する方が効果があるとされている。しかし、骨肉腫発生のリスクのために2年縛りでしかテ...