SGLT2阻害薬、メトホルミン併用なくても心腎保護効果示す

ナトリウム・グルコース共輸送体-2（SGLT2）阻害薬に関するイベント主導型無作為化プラセボ対照試験6件（患者計5万1743例）を対象に、メトホルミン（Met）併用の有無によるSGLT2阻害薬の効果の差をメタ解析で検討した。 その結果、メトホルミン併用の有無に関係なく、SGLT2阻害薬の使用で主要心血管イベント（MACE）リスクが低下した（ハザード比：併用あり0.93、95％CI 0.87-1.00、併用なし0.82、0.71-0.86、不均一性P＝0.14）。メトホルミン併用の有無に関係なく、SGLT2阻害薬で心不全による入院または心血管死亡が低下した（ハザード比：併用あり0.79、0.73-0.86、併用なし0.74、0.63-0.87、不均一性P＝0.48）。このほか、主な腎転帰と全死因死亡も低下した（すべての不均一性P＞0.40）。 ■この記事に対する有識者のコメント 香坂俊 慶応義塾大学講師 循環器内科 世界的に糖尿病の薬物治療はメトホルミンが第一選択とされているが、それを先行させていない患者群でもSGLT2阻害薬がMACEリスクを低下させたという解析結果が示された。これは...