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COVID-19大流行時の資源限界と患者ケア

2020年11月18日  専門誌ピックアップ

米国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)大流行時、医師が寡少資源にどう対応したかを半構造化インタビューで検討。インタビュー実施時点(2020年4-5月)でCOVID-19罹患率が特に高かった地域(シアトル、ニューヨーク市、ニューオーリンズ)を中心に、全米15州から施設の計画策定や患者診療に関わる医師を募集し、61人(平均46歳、63%が女性)が参加した。 回答の定性分析の結果、3つの課題(危機管理能力の計画、資源限界への対応、医療提供に対する前例のない障壁)が相互に関連することが明らかになった。現場の医師が資源配分の判断を下さなくても済むように、指導医が危機的な状況下で限られた資源を公平に配分する体系的な取り組みを立案した。しかし、危機管理発表よりもなお早い時点で、医療に対する妥協、資源配分の難しい決断、それによる精神的な苦痛など、資源限界の問題がさまざまな予期しない形で現れることとなった。このほか、大流行時の患者ケアにも前例のない課題があり、対面での診療の制限、状況変化の速度、科学的根拠の欠如などによって、患者ケアや家族とのコミュニケーションが困難になった。 この記事への...