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COVID-19流行による自殺率の上昇見られず 豪北東部

2020年11月27日  専門誌ピックアップ

オーストラリア・クイーンズランド州で、新型コロナウイルス(COVID-19)流行が自殺率に及ぼす影響を検討。分割時系列デザインを用いて、州全体の自殺をリアルタイムで監視する中間自殺登録(iQSR)データを解析し、COVID-19大流行の早期影響を評価した。主要評価項目は2020年2-8月の月次自殺疑い率に規定し、QSR職員が「(自殺の)可能性が高い」(probable)、「疑問の余地がない」(beyond reasonable doubt)に分類した自殺例を解析対象とした。 その結果、自殺疑い例は、緊急事態宣言発出前5年間で3793人(人口10万人当たりの未調整月次死亡者数14.85人)、宣言発出後(2020年2月1日以降)は443人(同14.07人)だった。分割時系列ポアソン回帰分析で、無調整(率比0.94、95%CI 0.82-1.06)と過分散、季節性、曝露前傾向で調整後(同1.02、0.83-1.25)の結果から、自殺疑い率が変化したことを示す根拠は示唆されなかった。最近の失業、経済的問題、人間関係の破綻、家庭内暴力など、2020年2-8月に発生した自殺疑い例の動機に、曝露前...