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ヘモクロマトーシスの原因遺伝子変異がある男性は肝がんリスク10倍

2020年12月5日  Journal of the American Medical Association

遺伝性ヘモクロマトーシス患者は肝がんと死亡のリスクが高いことが知られているが、p.C282Y変異ホモ接合体があるが診断を受けていない一般住民のリスクは明らかになっていない。そこで、英国バイオバンクに登録した欧州系の40-70歳の男女45万1186人を対象に、ヘモクロマトーシスの主因となるHFE p.C282Y変異の有無別の原発性肝悪性腫瘍リスクおよび全死因死亡リスクを検討した。 HFE p.C282Y変異ホモ接合体がある男性は、HFE変異がない男性よりも、肝悪性腫瘍リスク(ハザード比10.5、95%CI 6.6-16.7、P<0.001)および全死因死亡リスク(同1.2、1.0-1.5、P=0.046)が高かった。p.C282Y変異ホモ接合体がある男性とない男性の生命表法による75歳までの推定で、原発性の肝悪性腫瘍リスクはそれぞれ7.2%と0.6%、死亡リスクは19.5%と15.1%だった。p.C282Yホモ接合体変異がある女性では、変異ホモ接合体保有と肝悪性腫瘍リスク(同2.1、0.7-6.5、P=0.22)および死亡リスク(同1.2、0.9-1.5、P=0.20)の間に有意な関連...