シンガポールで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者全例(2020年1月23日から4月3日まで、計1114例)の濃厚接触者7770例全員を対象に、家庭内接触(同居)と家庭外接触(2m以内で30分以上接触)による無症候性キャリアの割合と感染危険因子を後ろ向きコホート研究で評価した。 濃厚接触者7770例の内訳は、1863例が家庭内接触者、2319例が職場接触者、3588例が社会的接触者だった。症状がある場合にのみ実施するPCR検査でCOVID-19症例188例を検出したが、残る濃厚接触者7582例は感染陽性になることなく規定の14日間の隔離を終了した。完全なデータが得られた7518例(96.8%)の二次臨床感染率は、家庭内接触者5.9%、職場接触者1.3%、社会的接触者1.3%だった。濃厚接触者1150例(家庭内接触者524例、職場接触者207例、社会的接触者419例)から採取した血清データと症状データのベイズ解析で、症状がある場合にのみ実施するPCR検査ではCOVID-19診断の62%を見落とし、感染者の36%が無症状と推定された。 家庭内接触者で感染との関連性が認められ...
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