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高ウイルス量+社交行事でアンデスウイルスのヒト-ヒト伝播が拡大

2020年12月11日  New England Journal of Medicine

アンデスウイルス(ANDV)によるハンタウイルス肺症候群ヒト-ヒト伝播の拡大条件を血清学的検査、接触者追跡調査、次世代シーケンサーを用いて検討した。 ANDVは、げっ歯類保有宿主からヒト集団に1回導入された後、多数の人が集まった社交行事に有症状者3例が参加したことによって伝播した。18例を確定後、公衆衛生当局者は確定症例を隔離し、接触した可能性がある人の自主隔離を行使した。再生産数中央値は、対策前は2.12だったが、対策後には0.96まで低下した。感染者27例の検体で、今回の大発生に関与したANDV株の全ゲノムシーケンスを実施したところ、検出されたウイルス株(Epuyén/18-19)は、1996年にEl Bolsónで最初に確認されたヒト-ヒト伝播の原因株(Epilink/96)と類似していることがわかった。今回のANDVによるハンタウイルス肺症候群患者を対象とした臨床研究では、ウイルス量が多く、肝傷害を有する患者の方が感染を拡大させやすかったことが分かった。疾患の重症度、ゲノムの多様性、年齢、病院滞在時間と二次伝播との明らかな関連性は認められなかった。 この記事への読者の皆様(医...