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多嚢胞性卵巣症候群に妊娠喪失リスクとの有意な関連なし

2020年12月15日  専門誌ピックアップ

体外受精または卵細胞質内精子注入法を受けた後にβ-ヒト絨毛性ゴナドトロピン陽性となった女性2万1820例を対象に、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の有無と早期(13週以前)および後期(13週超)妊娠喪失の関連を後ろ向きコホート研究で検討した。 その結果、早期妊娠喪失が発生したのはPCOS女性16.6%、非PCOS女性18.3%(オッズ比0.89、95%CI 0.79-0.99、P=0.04)だった。年齢などの交絡因子で調整後、早期妊娠喪失の発生率とPCOSの有無とに統計学的に有意な関連はなかった(調整後オッズ比0.91、95%CI 0.80-1.05)。後期妊娠喪失の発生率は、PCOS女性で高かったが(PCOS女性6.4% vs. 非PCOS女性3.6%、オッズ比1.81、95%CI 1.48-2.21、P<0.001)、多変量解析ではPCOSの潜在的影響が弱まり(調整オッズ比1.38、95%CI 0.96-1.98)、後期妊娠喪失とBMI(同1.08、1.04-1.1)および母体基礎疾患(同2.07、1.43-3.00)との関連も認められた。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメ...